興味のない人間には到底理解できない、奥深きキーボードの世界。
キーボードには10年ほどハマっていて、コクコクと打つ打鍵音が好きで30種類ほど使ってきました。
キーボードの種類と特性を知って、打鍵感の違うキーボードを知れば、3ヶ月後のあなたのタイピングライフは今よりも確実に快適になっているはずです。
キーボードの種類を知る
メンブレンスイッチ
いわゆる昔ながらのデスクトップについてるキーボードのタイプ。
ラバードームと呼ばれる丸いゴムでキートップを支えてあり、キーストロークが深めなのが特徴。安価なものが多く、うす型タイプもある
パンタグラフスイッチ
ノートパソコンに多く採用されているタイプ。
キートップのどこ叩いても垂直にストロークされるため、キーの中心を打たなくてもキーが認識されやすいのが特徴
メカニカルキースイッチ
メカニカルキーボードと呼ばれ、1万円前後の高級キーボードに多く採用されているタイプ。
メンブレンと同じくキーストロークが深く、底を金属板で支える剛健な作りと独特の軽快な音が特徴でゲーミングキーボードにも多く採用されている
静電容量無接点方式
業務用キーボードなどに用いられ、物理的な接点でないため驚異的な耐久性と確実な入力精度を併せ持ったプロ仕様タイプ。
メカニカルキーボードの相場よりも価格は高いが、長く使えるのでこだわりを持って使い続けるファンが多い
エルゴノミクスデザイン
これはキーの方式ではなく、右手と左手部分がセパレートされた人体工学に基づいたデザインを指します。
自然に手を置いた姿勢でタイピングができるため、自然な姿勢で手首への負担が少なく、腱鞘炎になりにくいなどの利点がある
大きく分類しただけでもこれだけの種類のキーボードがあります。
マニアが必ず通るキーボード
同じ種類でも、打ち心地や打鍵音には違いがあるので、好きなキーボードは人それぞれだったりします。
文字の入力速度の違いや、タイピング時の力の強弱、打鍵音の好き嫌いなど、価格が高ければ気に入るというわけではないので、キーボードの世界は奥が深いです。
ですが、キーボードにハマった人間が1台は購入するキーボードがあります。それは、メカニカルキーボードです。
メカニカルキーボードの種類
メカニカルのキースイッチ部分には、キータッチの軽い順に、青軸、茶軸、赤軸、黒軸と呼ばれる種類があります。
メカニカルの代名詞ともいえる「カチカチ」っという音がするのが青軸、「スコスコ」と小気味良い音の茶軸、タクタイル感があってスイッチ感がない赤軸、重みのあるスイッチで赤軸と同じくタクタイル感のある黒軸
この4種類が主な種類で、万人向けとされるのは茶軸でゲーミング用としても人気があります。
個人的には押し下げ感の強い黒軸を、底打ちせずに打つのも好きですが、下手なメンブレンよりもキーが重いので、文字数を多く打っているとさすがに打ち疲れます。
青軸は軽いですが、甲高い音がするので好き嫌いがハッキリしますし、赤軸は底打ちを好む人にはあまりおすすめしません。
好きなメカニカルキーボード
やはりキーも軽く、音も小気味良い茶軸が入門機としておすすめしやすいです。
注意して欲しいのは、Macくらいの浅いパンタグラフに慣れている人だと、ちょっとキーストロークが深すぎるので、1ヶ月くらい掛けて慣れる気がないなら買わないことをおすすめします。
メカニカルキーボードといえば「FILCO」シリーズが有名ですが、茶軸に関してはスペースキーとエンターキーのバネ音が安っぽいので、音のよい「オウルテック」の茶軸がおすすめです。
好きなメンブレンキーボード
レトロ感好きなら、まだまだ魅力的な機種が多いのがメンブレンキーボードです。
メンブレンはパソコン付属のキーボードで使ったことのある人がほとんどだと思いますが、同じメンブレンでも打ち心地と音は全然違います。
打ち心地は「コクコク」という感触で、メンブレンにありがちな「ガチャガチャ」した音は鳴りません。ちょっとマニアックですが、このキーボードのスペースキーの音の良さは異常です。
メカニカルに比べても音は控えめで、ロゴの変わるIBM時代から根強いファンを持つキーボードです。
とは言え、さすがに古い機種ですので、新品で購入できる人気機種も代替えとしてご紹介しておきます。今から購入するならこちらがおすすめです。
愛用している至高のキーボード
今度はそんなキーボード狂いの管理人が、ここ6年ほど愛用しているキーボードをご紹介します。これで沼から片足が抜けた現在の到達点です。
他のキーボードと比較すると価格帯が違うので、タイピングが仕事の人にしかおすすめしませんが、タイピングの心地よさが別次元なのは間違いありません。
東プレ リアルフォース 等荷重タイプ
これは静電容量無接点方式のプロ仕様キーボードです。種類はいくつかありますが、大きく分けてこの「等荷重」タイプと、「変荷重」タイプがあります。
REALFORCE入門におすすめなのは変荷重タイプですが、ライターさんなど1日何万文字も打つような人にはこのALL30gの等荷重がおすすめです。
ただし、一般的なキーボードやメカニカルタイプと比べると30gはかなり軽いです。ですので慣れるのに時間が掛かりますし、キーの反発が強く欲しい人には不向きです。
キー耐久5,000万回に釣り合う昇華印刷のキートップの文字は、6年使ってもそのままです。とはいえ、こちらはもう旧モデルになったので新モデルをご紹介しておきます。かっこいいですね。
東プレ リアルフォース 変荷重タイプ
同じく東プレREALFORCE変荷重タイプで、私も最初はこっちを使っていました。
変荷重タイプは慣れると本当にタイプミスが減ります。小指で押すキーが30gで他のキーが45gなのですが、慣れると何の違和感もなくなります。
独特の使い心地なのでキーボードと平行して利用したい人には不向きなのと、WASDの重さが変わるのでゲーム用途には適しません。
ですので、この変荷重タイプはタイピング専用で使うという人におすすめです。やはり30gは入門には勧めにくいのでゲームにも使いたいならALL45gをおすすめします。
蛇足:思い出のキーボード遍歴
パソコン歴は23年くらいですが、始めて長く使ったキーボードはNECのデスクトップについていたメンブレンでした。
その後、仕事でパソコンを使うようになってからは、ノートPCのパンタグラフでしたが、内勤の頃は肩こりが酷く、マイクロソフトのエルゴノミクスを使用していました。
Microsoft エルゴノミクスキーボード
内勤になった時に、デスクスペースに奥行きがなく、肩こりがひどくなった時に使っていたのがこのキーボードです。キーはパンタグラフで「パチパチ」といった音の浅い打ち心地。
柔らかいパームレストがついていて、打つ姿勢に関してはかなり楽になります。普通のキーボードだとどうしても手を閉じて打つ格好になりますが、このキーボードだと手を開いたままキーが打てるので、リラックスした状態で肩こりも軽減しました。
これを使っていた頃は、今よりもタイピングも遅かったので、普通のキーボードである程度のタイピング速度になっている方だと使いにくいと思います。使い始めたときは慣れるのに2週間くらい掛かりました。
テンキーが分かれているのも、実務で使うのにいいかなと思って購入したのですが、キーストロークが浅いテンキーは打ち間違えやすく、結局は別のテンキーを並べて使っていました。
打つ文字量が少なくて肩こりを軽減したい人なら一度試してみる価値はあるかもしれません。
Microsoft サイドワインダーX4
初めて5,000円以上のお金を出したキーボードがこれです。メンブレンですがとにかく頑丈で、ガチャガチャと結構乱暴に扱ってましたが、全然ヘタってないです。
FPSの楽しさとライトがついてるとテンションが上がるということを教えてくれたキーボードです。最近は5,000円出せばメカニカルが選べるので良い時代ですね。
ちなみに今でもたまにゲームをするときにはe元素のコンパクトな赤軸を使っています。FPSだとマウス振りたいので小さいキーボードが好きです。
FILCO マジェスタッチブラック 黒軸
全面印字の見た目に一目惚れして買った初FILCO。この頃から沼にハマりはじめました。
マジェスタッチ2の茶軸もそうでしたが、FILCOは全体の作りの良さのイメージのわりにキートップの印字や加工が弱いです。
これは少しザラつきのある触り心地だったのに、3日くらいでテカリが出始めたのには正直がっかりしました。
でも打鍵感はすごく気に入ってて、今でも定期的にこれで記事を書いては、3記事くらいでギブアップして、他のキーボードに変えてしまうなかなか使いドコロの難しい存在。
キーボードを快適に使うマストアイテム
最後はキーボード好きに欠かせない周辺アイテムをご紹介します。
サンワサプライ 低反発パームレスト
何種類も試してきたパームレストですが、とても快適で現在も利用しているのがこのパームレストです。
同じ素材のマウス用もあり、セットで使っていますが、なんともちょうどよい高さと柔らかさで、手首を乗せるとちょうどいい手の高さでタイピングすることができます。
以上、パソコン用キーボードの世界でした。どうぞあなたも至高の打鍵感を手に入れて、極上の打鍵音に酔いしれながら快適なワークライフをお過ごしください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
\肩がこるならマウスも変えよう!/